国際社会からの反応
国連諸機関
人権高等弁務官事務書(OHCHR)
人権理事会
🗞️ Human Rights Council, Situation of human rights in the Russian Federation, A/HRC/RES/51/25, 7 October 2022
ロシアに関する特別報告者
理事会特別手続・人権条約機関・事務総長代表による声明
Ukraine human rights update, Interactive Dialogue on OHCHR report on Ukraine, 9 October 2023
Statement by Erik Møse, Chair of the Independent International Commission of Inquiry on Ukraine, to the General Assembly Third Committee, New York, 25 October 2023
Statement by the Members of the Independent International Commission of Inquiry on Ukraine to the United Nations Security Council Arria-Formula Meeting, New York, 27 October 2023
ASG Brands Kehris briefs the Security Council on Ukraine, 17 November 2023
The Universal Declaration offers Ukraine a way forward, Türk says, 7 December 2023
Russia “should immediately cease its use of force against Ukraine,” Türk declares, 19 December 2023
Ukraine: UN Human Rights Office deplores deadly attack in Donetsk, 22 January 2024
UN expert calls for accountability and justice two years after Russia's invasion of Ukraine, 22 February 2024
UN experts urge international community to step up efforts to forge peace between Russia and Ukraine, 23 February 2024
その他の機関
人権NGO
ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)
アムネスティー・インターナショナル
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ウクライナ緊急事態・戒厳令
【3月16日 Reuters】ウクライナ議会は3月15日、発令中の戒厳令を26日から30日間延長する法案を可決した。3月29日、延長を国連事務総長に通告。
出国禁止
【2月25日 BBC】ロシア軍によるウクライナ各地への軍事攻撃の開始を受け、ウクライナのゼレンスキー大統領はロシアとの断交を発表。同日夜までに戒厳令と総動員令を発令し、全ての予備役と徴収兵を招集した。国境警備隊は、18~60歳の男性の出国を禁止した。
関連記事
戦争したくないと表明...浴びせられた「恥を知れ」 消える個人の自由:朝日新聞デジタル
良心的兵役拒否
ロシア:動員中の代替役務に関する法的規定がない
ヴィタリー・アレクセンコ(Vitaly Alekseenko)
ドネツク州からの国内避難民であるアレクセンコは、2022年6月にイワノフランキフスクの募集事務所に呼び出された。彼は宗教上の信念から武器を取ることができないと説明したが、代替的な民間役務を拒否され、彼の事案は検察当局に引き継がれた。2022年9月15日にイワノフランキフスク市裁判所が1年の禁固刑を言い渡し、2023年1月16日に控訴裁判所も原審を支持した。2月18日に最高裁判所へ破棄上訴(cassation appeal)を行ったが、2月23日に収監された。
UKRAINE: Conscientious objector now jailed
2023年5月25日、最高裁判決はアレクセンコに対する有罪判決を覆し、釈放を命じた。彼は同日解放され、南西部イバノフランキウスク市の自宅に戻った。しかし、最高裁判所は動員拒否を理由に原審での再審を命じた。代替の民間奉仕を行うという彼の要求は無視された。
UKRAINE: Conscientious objector freed, new trial ordered
表現・集会・結社の自由に対する制限
自由権規約第19条2項によれば、表現の自由についての権利は、「口頭、手書き若しくは印刷、 芸術の形態又は自ら選択する他の方法により、国境とのかかわりなく、あらゆる種類の情報及び考えを求め、 受け及び伝える自由を含む。」
外国代理人法
2012年に導入された外国代理人法では、海外から資金を受け何らかの「政治的活動」に携わっているNGOなどの団体が、「外国代理人」として登録する義務を課されている。しかし「政治的活動」を判断する基準はあいまいであることから、様々なメディアやNGOの活動が影響を受けているとの批判があった。2019年の改正では、外国メディアの情報をインターネットなどで伝える「個人」も外国代理人の範囲に含められることになった。
声を上げる人々の逮捕
3月2日の報道(CNN)によれば、ロシア軍のウクライナ侵攻が始まって以来、ロシア国内で反戦デモに参加していた6400人以上が逮捕された。しかし参加者が拘束される様子は国営テレビでは一切報道されていない。
3月14日、ロシアテレビで反戦を訴えた従業員、拘束される(The Guardian)
https://youtu.be/D_MG0os17XM
ソーシャルメディアの制限
3月4日の報道(The Guardian、ロイター)によれば、ロシアは、Facebookによる国営メディアに対する制限に対する対抗措置として、完全に国内でのアクセスを停止。また、ツイッターについても、アクセスを制限したと発表した模様。
「虚偽報道禁止」法案可決、外国報道機関のウェブサイト遮断
3月4日の報道(ロイター)によれば、ロシア議会は軍に関する意図的な「フェイク」ニュースを拡散した場合、最高15年の禁固刑を課す法律を可決。ボロジン下院議長は「軍隊の信用を落とすようなうそをついたりした者に、非常に厳しい罰則を科すことになるだろう」と述べた。さらに、ウクライナでの戦いについて誤った情報を広めているとして、外国報道機関のウェブサイトを遮断した。ロシア通信監督当局によると、サイトがアクセス不能になったのは、英BBC、独ドイチェ・ヴェレのほか、米ボイス・オブ・アメリカ、ラジオ・フリー・ヨーロッパ/ラジオ・リバティーなど。
- ロシア大統領府の発表によれば、連邦刑法31条および刑事訴訟法151条を改正する法律とのこと。
- また、同様の行為が刑事犯罪に該当しない場合でも、行政罰の対象とするための法律改正もなされている。
- 自由権規約
The Legal Death of Free Speech in Russia
憲法裁判所
Russian Court decisions on laws discrediting armed forces a ‘new low’ in clampdown on expression: UN experts, 28 August 2023
参考
- ロシアからVPN接続、急増 政府の統制かいくぐり戦況注視か(朝日新聞)
Russia’s Other War: The Fight over Freedom of Expression
政敵に対する圧力
Russia: Pattern of enforced disappearances of imprisoned dissident voices must end, says UN expert, 21 December 2023
ナワリヌイ氏の移送・死亡
- 2021年1月18日のBBC報道によると、ロシアの野党指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏は、2020年8月、ロシア・シベリアを旅客機で移動中に体調が悪化したのち、同国の病院を経てドイツ・ベルリンの病院に移送された。ドイツ政府は9月、ナワリヌイ氏に対して神経剤ノビチョクによる毒殺が図られた「明確な証拠」があると発表した。ナワリヌイ氏は、ウラジーミル・プーチン大統領の命令で殺されかけたと主張しているが、ロシア政府は関連を否定している。
- ナワリヌイ氏はその後、治療を受けていたドイツからロシア・モスクワに帰国したが、弁護士の同行が許されずに、ロシア当局に即刻拘束された。ロシアの連邦刑執行庁は、ナワリヌイ氏は「執行猶予中の度重なる違反により、2020年12月29日から逮捕状が出ている」と説明した。
- ナワリヌイ氏は欧州人権裁判所に個人申立(Navalnyy v. Russia (no. 4743/21))を提起すると同時に暫定措置を要請した。
- 欧州人権裁判所は、2021年2月17日にロシアに対してナワリヌイ氏を解放する暫定措置を指示した。
- しかし、それ以降も解放されず、2021年4月19日、欧州人権裁判所は再度暫定措置を指示した。本申立は依然として係属中である。
- ロシアによるウクライナ侵攻にさいして、ナワリヌイ氏は収監されているさなか、Facebookの投稿を通して、連日の抗議活動を行うよう、国内の人々に訴えている。
- 収容状況における健康悪化
- 強制失踪
- 収容施設での死亡
アレクセイ・ナワーリヌイの遺言 【沼野恭子✕リアルワールド】(オーヴォ) - Yahoo!ニュース
メモリアル
- 2021年12月28日、ロシア最高裁は、同国で最も歴史が長いとされる人権NGOメモリアル・インターナショナルの解散を命じた。最高裁は、同団体の解散理由として、外国の資金援助を受ける組織に求められる「外国代理人(foreign agents)」の表示がウェブサイトなどで不十分であることが挙げている。
- メモリアルの解散に対しては、ソ連最後の最高指導者ミハイル・ゴルバチョフに加えて、2021年ノーベル平和賞受賞者のドミトリー・ムラートフ(ロシアの新聞「ノーヴァヤ・ガゼータ」編集長)も批判している(同年にはフィリピンのインターネットメディア「ラップラー」のマリア・レッサ代表も選出)。
- 2021年12月29日、欧州人権裁判所は、最高裁がメモリアル・インターナショナルの解散を命じた事態を受けて、ロシアに対して仮保全措置(interm measures)を指示した。
- 2023年3月23日、ロシア最高裁判所がメモリアル・インターナショナルの解散を決定
オレグ・オルロフ氏の拘禁
- メモリアルの共同代表であるオレグ・オルロフ(Oleg Orlov)は有罪判決と罰金15万ルーブルを受けた。
- 2023年12月14日、モスクワ市裁判所は判決を覆し、彼に対する容疑を厳しくするために捜査段階に戻るという検察側の要求を認めた。
- 2024年2月27日、ロシアの裁判所は、ロシアによるウクライナ侵攻を繰り返し批判したとして、オルロフ氏に対し、強制労働収容所での2年6月の懲役を命じた。
モスクワ・ヘルシンキ・グループ
ノーバヤ・ガゼータ
ノーヴァヤ・ガゼータ紙の調査報道記者であるイエレナ・ミラシナ(Yelena Milashina)と弁護士のアレクサンドル・ネモフ(Alexander Nemov)は、チェチェン共和国の指導者ラムザン・カディロフに異議を唱えた亡命野党活動家の母親であるザレマ・ムサエワの裁判を取材するため、2023年7月4日にロシアのチェチェン共和国に到着した直後に、覆面をした集団に暴行を受けた。両者はともに重傷を負い、グロズヌイの病院に入院。ミラシナは閉鎖性頭部損傷と診断され、病院内で定期的に意識を失った。彼女の両手の指は折れ、身体はあざだらけで、頭は犯人に剃られ、北コーカサスでは女性に対する屈辱である緑色の染料を浴びせられた。
ロシアの独立系ジャーナリストと弁護士、チェチェンで襲われる 過去に殺害予告 - BBCニュース
カラ=ムルザ氏の移送