攻撃開始時、安保理では21日のウクライナの要請に基づく緊急会合が開かれていた(国連憲章34条・35条)。ウクライナ代表は、”de-escalation”にはもはや遅すぎるとして”stop the war”を安保理に求め、ロシア代表に対しては安保理議長の座を退くよう要求した。
その後の会見で同大使は、紛争の平和的解決に関する国連憲章第6章のもとでは紛争当事国は投票権を持たない(27条3項)のに対し、第7章のもとでは侵略国であっても投票権を失わないことは国連の制度的不備であると訴えた。
2月25日(米国時間)、安保理はロシア非難決議案(概要)を投票に付し、賛成11・反対1(露)・棄権3(中印UAE)で否決した(Press Release)。
これを受けて、米国等50カ国が共同声明を発表し、ロシアの拒否権行使を非難した。
Russia has abused its power today to veto our strong resolution. But Russia cannot veto our voices. Russia cannot veto the Ukrainian people. Russia cannot veto their own people protesting this war in the streets. Russia cannot veto the UN Charter. Russia cannot, and will not, veto accountability.
米国は議論の場を総会に移すと発表。
2月27日、ゼレンスキー大統領は、国連事務総長との電話会談でロシアの安保理投票権の剥奪について話したとツイートした。国連加盟国の資格停止(憲章4条)と除名(5条)のいずれも、安保理による勧告が必要で、P5はそれに拒否権を行使できる(27条3項)。